旅の思い出13「夜のとっとり花回廊❶」

山陰旅行-完結編-②

世間がクリスマスという名のお祭りに浮かれ始める頃、我々は山陰の雪と戦っていた…
今回の最大にして最初のターゲットは、第一回山陰旅行で最後に立ち寄ったとっとり花回廊の期間限定夜間ライトアップであった。無意味に蒜山高原に立ち寄った我々は、大山の麓をぐるっと廻る様に花回廊への道を急いでいた。大山の麓の道はすっかり冬景色に変わっており、走る山道も白く変わっていた。とっとり花回廊も小高い場所にあるので、会場に到達出来るかさえ怪しい状況だった。ライトアップされた花回廊と雪景色が撮れる…とはしゃいでいたのはメンバーのKだけで、ハンドルを握る私は上り坂の雪に内心ビクビクしていた。

とっとり花回廊③

我々が花回廊到着した頃には雪は雨に変わっており、帰り道の途中で立ち往生する不安は少しばかり解消された。我々は勇んで車を飛び出したが、(予想通りの)外気温の冷たさに体が硬直した。この冷気の中で、しかも小雨の降る中、写真を撮るの為にわざわざこんな所に来る愚か者は我々ぐらいのものだろう…と思っていたら鳥取県内で営業する写真館のカメラマンが2人来ていた。話を聞くと、仕事終わりに立ち寄ってみたそうだ。メンバーのKは鳥取県在住の人間と知るや否や「雲海」について聞き込みを始めていたが「時期が違うよ」の一言で片付けられてしまい、私とメンバーYは失笑するしか無かった…過去に2度撮り逃しているとは云え、未だ雲海を諦めていなかったメンバーKの根性に驚く他無かった。

とっとり花回廊④

地元写真館のお2人も「今日は寒いから」と言って帰ってしまう寒さの中、我々は撮影を開始した。幸いとっとり花回廊は中央のドーム型温室を囲むように屋根つきの回廊が巡っているので雨は凌げたが、寒さだけはどうしようもなかった。外を見ていると雨の粒が大きく、白くなって来ている…雨は冷やされ、みぞれに変わって落ちて来ているのだ。とっとり花回廊自慢の花々もみるみる白く染まっている。そして外気温以上に私を寒くしたのが、三脚を据えて写真を撮る我々以外は(おそらく)すべての観客がカップルだという事実だ。クリスマス・シーズンでロマンチックなライトアップとくれば当然の成り行きだと思うが、そのロマンチックな時間に見事に水を差す粗野な写真バカたちが、カップル達から冷ややかな目で見られた事は言うまでもない。しかも、普段は「猫ハンター」の異名を持つメンバーKがこの時ばかりは「カップル・スナイパー」に変身し、「電飾とシルエットのカップル」というテーマで極寒の中腰を据えてしまった。こうなると彼女はテコでも動かない。…私とメンバーYは長期戦を覚悟するしかなかった…


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