旅の思い出21「いよいよ本命・長崎ランタンフェスティバル❶」

長崎旅行④

ペンギン水族館を出て長崎市内に入った空腹の我々は、今夜の宿となる長崎カトリックセンターに直行した。このカトリックセンターは浦上天主堂の目の前にあり、その名の通りカトリック信徒の為の宿泊施設だがユースホステルとしても運営されているようで、我々のような神とは縁の無い不信心者も泊まらせてくれる良心的な宿泊施設である。ここを今夜の宿に決めたのはメンバーKで、その基準は勿論料金の安さにあった。ドミトリー形式で風呂・トイレが共同という事もあって安いのは当然だが、世俗にまみれた私のような人間は逐一叱咤されそうで内心不安を感じていた…

浦上天主堂

カトリックセンターで手続きを済ませた頃には夕方にさしかかる時間になっており、我々は目的地である長崎の中華街・新地で本場中華の(昼夜兼用)食事を摂る事にした。そう、今回の旅の最大のターゲットは、中国の旧正月に合わせて長崎の中華街で大々的に行われるランタンフェスティバルであった。車で長崎の中心地に向かいながら、中学生の修学旅行から20年以上ぶりに訪れている長崎の町が、昔の印象とさほど変わっていないように見えた事を個人的に嬉しく感じていた。

新地中華街

中学校の修学旅行では(当たり前だが)訪れなかった新地中華街は、私が訪れる三大中華街の締めとなった。私はかつて関西に住んでいたので神戸南京町の中華街に2度、所用で横浜に行った際に横浜中華街に1度訪れていて、この長崎で日本三大中華街を制覇した事になる。それぞれ町の規模や雰囲気は違うが、個人的に中華街独特の雑然としていて、どこかもの悲しいきらびやかさには不思議と心惹かれるものがある。きっと肌が合うのだろうと思う。中華まんじゅうを蒸す湯気が通りのあちこちから立ちのぼる光景は、何故だか私の胸を締め付けた…と感傷的になっていても腹はふくれないので、我々は本場の中華で空腹を満たす事にした。

新地中華街の料理

中華街であるから当然だが中華料理の店は数多く建ち並び、また初めて新地を訪れた我々にどの店が一番旨いかを判断する事は難しかった。私個人は空腹が限界に来ていたし、とにかく並ばずに席に着ける店に飛び込むしか方法は無かった。
私は昔から、旅先では少なくとも一品ぐらいは地元の料理を食べようと心掛けている。旅先のご当地グルメは私の楽しみの一つである…が、私以外のメンバーは旅先でも平気でファミレスに入ったりする。これは単純に値段の問題と勝手知ったる味なので“冒険”が無いからだ。私は、(多少痛い目に遭おうが)“冒険”こそ旅の醍醐味だと考えているので、食事の面では私と他のメンバーでは対立する事が多かった。しかし今回は目的地で食事というこの上ない条件で、グルメに疎い他のメンバーが料理屋の呼び込みに臆する中、私が完全に主導権を掌握した。空腹の私の嗅覚は野生動物並みの鋭敏さを備え、1軒の店に導いた。私はこういう時の悪いクセで、「滅多に来れない所だから」と必要以上に注文して後悔する事が多い…そして、今回もまさにそうだった。私は写真の炒飯の他にあんかけ焼きそばを注文し、運ばれてきたその量に即座に後悔した。そして私の何より悪いクセは、その都度キレイに食べ、我が胃の拡張に苦しむ所だ。私は昔から食べ物を残す事を自分で許せないのだ。
店を出た我々は、夜のランタンフェスティバルを本格的に楽しむ事となるが、私の張りつめた胃袋は歩く事を拒否していた…


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