旅の思い出26「眼鏡橋と長崎ランタンフェスティバル❹」

長崎旅行⑨

雨の気配を感じながら、我々は長崎市の中心街を歩き回っていた。
ランタンフェスティバルでは事務局でパンフレットを配布しているが、このパンフレットにはイベントスケジュールだけではなく長崎市内の大まかな地図も載っている。この地図の中で我々が見逃している地域を探した所、長崎の観光名所として名高い眼鏡橋(通称)にもランタンが飾られているという事なので我々は迷わず向かった。

眼鏡橋とランタン①

ご存知の通り長崎は坂の多い町である。中心街であっても時には驚くほどの傾斜を上り下りする事がある。しかも我々が行く所雨雲あり、というワケで我々の行く手を阻むかのように小雨まで降り出してきた。歩き疲れた足に(望んでない)天然のシャワーが加わって我々の足取りを重くした。何より撮影をメインとする我々の旅に雨は禁物である。いつしか3人とも無言で歩いていた…

眼鏡橋とランタン②

無情の雨も眼鏡橋に着いた頃には上がり、我々は幻想的な光景を拝む事が出来た。私個人としては中学校の修学旅行以来の眼鏡橋だが当時の私が見たのは(当然)昼間の眼鏡橋で、その時の印象も「小汚い橋だな」という歴史的背景を無視した失礼な感想だけだった。しかし今目の前に浮かび上がる眼鏡橋はランタンの黄色い灯りに照らし出された、歴史を重ねた「重厚感」さえ感じられる素晴らしい建造物として私の目に映っている。何より水面に反射して丸い眼鏡のように見える橋のシルエットがランタンの灯りで映し出されている様子は言葉にできない美しさだと感じた。
当然の事だが、我々は各自“臨戦態勢”に入った。

眼鏡橋とランタン③

気が付くとメンバーKはすでに姿が見えない。彼女は人混みにまぎれて気配を消す技を持っていて、我々のようなブライダルカメラマンとしては優れた適正を持っていると言え、仲間内では通称「くの一」で通っている。眼鏡橋を正面から見る事の出来る橋の上にはカメラを趣味にした人達の塊が形成され、その他にはカップルしか居ない(と言っても過言ではない)不思議な空間がそこにあった。

カップル・スナイパーK

その空間を客観的に眺めていると集う人達の種類(?)の差に笑いそうになるが、更に客観的に眺めれば私もカメラ好きグループに入っているのでやはり笑えない。
いつもの事だが撮影に集中していると時間の経過を感じない。しかし“人間タイマー”の異名を持つメンバーYがホテルにチェックインする最終時間から移動時間を加えて逆算し、移動を開始しなければならない時間が迫っている事を告げてきた。しかし相変わらずメンバーKの姿は見えない。ようやく見つけた彼女は、かつて夜のとっとり花回廊で見た(旅の思い出13)「カップル・スナイパー」と化していた。「写真業界のゴ◯ゴ13」に変化したメンバーKに武器(カメラ)を置けと言っても耳を貸さない…私とメンバーYはただそのシュールな光景を眺める事しか術は無かった…


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