旅の思い出29「佐世保、旅の終わり…」

長崎旅行⑫(最終回)

佐世保名物のレモンステーキを堪能した我々にはまだ充分に時間が残されていた。
空は信じられない程晴れ渡り、それまでの日程の雨雲が嘘のように感じられる程だった。振り返ると今回(もまた)雨に悩まされた道中だったが、今回(もまた)最終日に気持ちのよい青空を望む事が出来た。(私個人的には否定的だが)何か大いなる力によって「いつまでも遊んでないで早よ帰って仕事せい!」と説教されているような気さえしてくる。

西海パールシーリゾート

思えば今回の旅も濃密で長い2日間を過ごしてきたが、これまでの山陰旅行とは違い異国情緒を味わう事の出来た旅らしい旅を体感出来たと思う。長崎県自体は九州の中でも面積の広い県とは言えないが、その多様な名所の数々に驚かされるばかりだった。まさに長崎県の実力の一端を見た気がした。いつもの事だが、どんな観光地に行っても偏った場所を選ぶ事が多い我々は、その土地の魅力の半分も知らないまま旅をしているように思う。従ってこの文章が各地の観光ガイドブックには成り得ないのは言うまでもない(初めからそんな意図は無い)。海きららに関しても、特別書き記す事も無いので書かない事にする。ただ思っていたより規模が小さく、我々はさほど時間をかけずに全体を見終わってしまったのが残念だった。…そんな個人の主観に基づいたいい加減な文章だと言えるので、この文章を観光の参考にしないで欲しい(誰も参考にしないと思うが)…

九十九島の景観

しかし水族館には童心に返る魅力とロマンにに溢れていると思う。島根県のアクアス(旅の思い出16)でも感じたが、我々が暮らす地上とは全く違う生態を持った海の世界には純粋に惹かれるものがあると思うし、そんな多様な海洋生物を育む海はどの地域に出向いても美しいと感じる。これは私だけでなく、山に囲まれた“山”口(の内陸)で育った我々3人共通の気持ちである。海きららで少々肩すかしを食らった感のある我々は、水族館のある西海パールシーリゾートを暫し散策する事にした。九十九島の海は穏やかで、遊覧船が通り過ぎる時以外に小島の合間に白波が立つ様子も無い。まるで穏やかで呑気な風景に答応するかのように、我々の旅にしては珍しくゆったりとした時間が流れた。

猫ハンターの2人

いつのまにかメンバーKとYは港の猫を追って姿を消していた。久しぶりに独り物思いに耽る時間が訪れた。私はどんな旅先でも“もし自分がこの土地に住むなら”を想像するのが密かな愉しみになっている。もし私がこの土地に住むなら九十九島の小島に小さな家を建て、毎日釣りをして過ごしたい…と妄想していると、遠くに猫ハンターKが望遠レンズを片手に右往左往している姿が見え、私を現実に引き戻した。

ジャパネットたかた本社

呑気に過ごしていた時間も終わりを迎え、いつものように山口に帰らなければならない時間が迫っていた。我々は海きららの在る西海パールシーリゾートを後にしたが、高速道路に乗る前に1カ所だけ私のワガママで立ち寄る事を他のメンバーが承諾してくれた。長崎県の佐世保といえば(私個人の中では)ジャパネットたかた本社の在る地域に他ならず、ジャパネットたかた本社を見て、出来れば記念写真の1枚も撮らないと“佐世保に来た”とは(本当に個人的に)言えないである。というワケで、本当に久しぶりに「旅の思い出小ボケ写真集」を記録する事が出来た。
本社前は狭い道路だったので停車した車にメンバーKを残し、嫌がるメンバーYに私のスマホを渡し、私は門の守衛さんに声をかけた。守衛さんは慣れたモノで「ああ、いいよ」と本社前で記念写真を撮る事を承諾してくれた。恐らく私のようなジャパネット・ファンが多数居るのだろうと想像される。1枚目の写真を、メンバーYと半分喧嘩しながら撮っていると守衛さんが外に出てきて私に声をかけてきた。私は「いつまでやってんの?」と叱られる覚悟だったが、守衛さんはメンバーYに「もっと下がらんとビル全体が入らんとよ」とカメラアングルまで指示してくれた。守衛さんが横で見守っていたので体を張ったボケは出来なかったが、40前のオッサン写真として“イタい”1枚が撮れたと満足している。あの時の守衛さんにはこの場を借りてお礼を云いたい気持ちだ。…メンバーYはご立腹だったが…
かくして我々の長崎旅行は終わりを告げた。今になって長崎で撮影した写真や動画を見直してみても充実した旅だった事が分かる。良い旅は良い思い出を作る。本当に素直にそう思えた…が、今回こそ、このメンバーでの最後の旅しようと心に誓って私はハンドルを握るのだった…


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