微妙な小旅行①

太宰府厄払いツアー

以前に書き綴って完結した、「旅の思い出」シリーズのような泊まりがけの(弾丸)旅行ではないが、休日を利用して日帰り出来る距離で行った小旅行をご紹介しようと思う。
記念すべき第1回からすでに「かなり個人的でご紹介するような内容でもない」記事で恐縮だが、まあ、このシリーズが全体的にそんな“ユルい”内容になるであろう事は予め分かっているので、肩ひじ張らずに読んでいただきたい。

太宰府の参道

事の発端は、私が所属する部署(写真)の同僚6人の内、2014年を境に“厄年”に突入するスタッフが3人になった事を機に部署内のダークサイド(厄年の3人)のお祓いをしておくべきだと厄年に関係ないスタッフYが言い出した事である。何故太宰府に行く事になったかと云えば、深い意味も無くただスタッフYが福岡県の太宰府天満宮に行った事が無く行きたかったからである。

午前9:00、集合場所に集った我々の目に飛び込んで来たのは曇天の空だった。
今回の旅に向かう前日の夜は取引のある業者さんからの接待の席が設けられ、旅のメンバー4人の内3人が寝不足気味で足取りもフラフラしていた。かく言う私もタダ酒と喜んで呑んでしまい、二日酔いまではいかないまでも頭が重く、いつまでも覚醒し切っていないような中途半端な気持ちでいた。しかもメンバーの1人・スタッフMがいつまでも現れない。電話をしてみると寝過ごしていたようだ。スタッフMを待つ間、次第に雪がちらつき始め、スタッフMが到着した頃には吹雪と呼ぶに相応しい空模様に変わっていた。

高速道路に乗って関門海峡を渡る頃にも雪は降り止まず、車中のメンバー4人の内3人が“厄年”という「いつ事故が起きてもおかしくない」好条件の中、車は一路太宰府へと向かった。
太宰府天満宮と云えば学問の神様として知られる菅原道真公をお祀りする神社として有名である。我々が訪れた時はセンター試験後だったため、参拝者の数も多くないだろうと予想していたが、飛び交う言葉から韓国からの観光客が大勢訪れていたようだ。
学生時代に太宰府近辺の大学に通っていたスタッフGは、感傷に浸りながら車窓の風景を眺め「涙が出そう…」とつぶやいていたが、私に云わせればここまで無事に到着した事で嬉しくて泣きたい気分だった。
太宰府天満宮専用の駐車場から参道を上がっていくと通りの両側にお土産を商う店が建ち並び、スタッフMとYの女性陣の心を鷲掴みにしていた。私も初めての太宰府天満宮だった事もあって少々浮かれ気味で歩いていた。この時点で、メンバー全員の頭の中で「お祓い」の文字が完全に消去されていた事は言うまでもない。
本殿を初めて目にした私は、そこで初めて旅の目的を思い出した。早速社務所で料金を払い、取材用のビデオカメラをスタッフYに渡して我々ダークサイド3人衆はついにお祓いへと向かった。板の間に正座して祝詞を聞きながら、後ろで普通にお賽銭を投げる参拝者から我々の姿がどのように写っているのか気になったし、私の靴下に“通気口”が通ってなかった気になって仕方が無かった。それでも神棚に玉串を捧げる頃には私の中で幾分清らかな気持ちになっていたし、雪の舞うような寒さをいつしか忘れていた。…まあ、気持ちの問題だと思うが。

厄年3人衆

お祓いの締めとして我々はお神酒をいただく事になったが、運転手のスタッフMと酒に弱いスタッフGが躊躇する中、私は昨夜の宴を思い出すように味わっていただいた。通常神様に捧げられるお酒は良い物だろうと考え、福岡の酒を楽しむつもりで呑んだ。…さすがに「お代わり」は言えなかったが…

かくして我々の「厄払いツアー」は無事に終わった。帰りの車中ではメンバー全員が「厄払い」した事などすっかり忘れて、サービスエリアでの名物の事しか頭に無かった。
しかし、スタッフGが厄除けのお守りをトイレに忘れて帰りそうになり、お守りのご加護が半減したであろう事はスタッフG以外の3人の心に刻み込まれた…どうでもいい事だが…


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