オールドレンズ沼への道23

23.YASHICA DSB 28mm F2.8

今回ご紹介するこのレンズは、私の中で出番の多い、大変にお世話になっているヤシカ(様)のレンズ、ヤシカ2.8/28です。

頑強なYashica 28mm冒頭から“お世話になっている”と書きましたが、私が主に愛用しているのはヤシカのレンズでもDSB50mmF1.9で、正直言って28mmF2.8の使用頻度はあまり多くはありません。
というのも、購入してすぐにテストしたのですが写りが今ひとつ“眠く”(ローコントラストでシャープとは云えない写真)、テスト後長い間ドライボックス(の奥に)しまい込んでました…が、この度思い立って久しぶりにテストしてみる事にしました。
久しぶりに手に持った28mmF2.8は、50mmF1.9同様金属のしっかりした重みを感じる、1970年代のレンズとしては贅沢な作りのレンズです。“DSB”を冠にするレンズはヤシカのレンズの中でも

DSB28mmのファンタジーな描写①初期のものらしくモノ・コーティング(コーティングが単層)で、以前に50mmF1.9の時にも書きましたが不思議と写りが“地味”なのです。
当然モノ・コーティングなので逆光条件等のフレアには弱いですが、こと、28mmF2.8に関しては逆光条件でこそ「使いたい!」と思わせる魅力があるのです。
これはテスト撮影の時から薄々気付いていた事ですが、今回の撮影で明らかに“曇り玉”(その名の通り中のガラスが曇ってしまっている現象)である事が発覚しました…が、私はこの“曇り”に心から感動しました。
よく使う50mmF1.9はただただ“地味”で、それでいてしっかり写る優秀なレンズでしたが、この兄弟分(?)の28mmF2.8は

DSB28mmのファンタジーな描写②“ファンタジーなレンズ”だったからです。
作例の写真を見て頂ければ分かるように、ある程度絞り込んで撮影(作例②)すればそれなりのシャープさを出してきますが、絞りを開放近くまで開けてやると(作例①③)ピントが合っているにもかかわらずその合焦点が2重にぼやけた画像になってしまい、それでいて全体的に(諧調が)“眠く”て(ピントも)“甘く”見える写真が撮れてしまうのです。
元来“クセのある”レンズが好きで古いレンズを集めている私にとって、通常では“欠陥”であるはずの“曇り”は“クモリ”では無く“ファンタジー”でしかありません。私が所有するオールドレンズで“曇り玉”は初めてではありませんが、私にとってはこの(本来マイナス要素の)“クセ”こそ

DSB28mmのファンタジーな描写③レンズの“個性”だと考えているので、今回の検証で、我が「曇り玉四天王」が揃った事を単純に嬉しく思いました。
今後はもっと多くの曇り玉レンズを買って、「曇り玉戦隊」を作り、曇り玉だけで撮った写真を集めて「曇り玉写真集」を作ろうかと計画しております…と、オークションで“曇り玉”を掴まされておいてここまで喜んでいるのは私だけだろうと思いますが、写りこそしっかりしているものの“地味”なヤシカのDSBシリーズから突然現れた“異端児”を歓迎したい気持ちになってしまいます…本来のヤシカのレンズの性能を無視するのもおかしいとは思いますが…
ともかく、(超)個人的に歓迎すべき“欠陥”を持った愛しい28mmF2.8を、今後は頻繁に持ち出すようになる事は間違いないでしょう。こういった“出会い”の多いオールドレンズ沼からは、もう抜けられそうにもありません…




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