写真ツワモノ道⑧

⑧菜香亭「アートdeおもてなし」編

今回は、山口市にある菜香亭で開催されている「アートdeおもてなし」というアート・イベントの取材である。
別段取材や宣伝を頼まれた訳でもないが、以前にこのサイトのガジェット系ブログでDJI Phantom2の際に協力してくれた藤井氏が出品していると聞いたので会社の休みを利用して訪ねてみた…ただそれだけである。

檜垣氏の木版画そもそも菜香亭とは何かと問われれば、明治10年頃に創業した料亭と答えるだろう。山口の迎賓館として、井上馨、伊藤博文ら長州藩出身の近代日本を作った面々が集った場所だそうだ。2004年10月に山口市の観光施設・市民交流の場として元あった場所から移設されたのだが、私が通っていた高校がすぐ近くにあったにも係わらず私はこの料亭の存在すら知らなかった。私が山口を旅立ち、12年暮らした京都を離れて再び帰郷した年に移築されたこの元・料亭には個人的に思い入れあるし、私の両親もこの料亭で披露宴をしたと聞かされた時には運命さえ感じた。
移築の際にも当時の建材を可能な限り使ったという話を聞いたからか、新築のはずなのに不思議と懐かしさを感じていた。

今回のイベントを訪ねてみて先ず驚いたのは、山口という“保守的”な土地…だと思い込んでいた…地盤でアートという文化的な“芽”が着実に葉を広げているという点だ。私はこの山口という土地には“古典”“伝統”以外の文化は否定されると思っていたし、若く、斬新な作風の芸術は根付かないと考えていた。
しかし、会場には新しい視点で自分なりの表現を模索する若い作家の作品が並び、私の考えがすでに過去のものである事を確信した。私が訪ねたのが平日だったため多くの作家さんに会えなかった。聞けば若い作家さん達は皆、仕事をしながら日夜創作に励んでいるそうだ…かつて芸術系の大学を卒業した私の、長く眠っていた創作意欲に火を点けられたような気がして嬉しくもあり羨ましくもあった。彼らがもっと多くの場で、もっと多くの人に作品を発表する場を設けてやるべきだと思うし、私自身、もっとたくさんの作品に触れたいと感じた。
…これからの、山口の、作家たちの活躍が楽しみである。

「アートdeおもてなし」
期間:2014年11月5日(水)〜11月9日(日)
時間:9:00〜17:00
会場:山口市菜香亭(山口市天花1-2-7)
電話:083-934-3312
入場無料


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