オールドレンズ沼への道30

24.USSR INDUSTAR-50-2 50mmF3.5

今回ご紹介するこのレンズは、私にとっては2本目となる旧ソビエト連邦時代(現ロシア)のレンズ、インダスター3.5/50です。

レンズの前に付く絞りリング以前にご紹介したヘリオス-44-2の描写が思いの外良かったのに気を良くし、ソ連時代のレンズの中でも“定番”として中古市場で安定的な人気のあるインダスターを入手してみました。
このレンズ、1960年代から90年代初頭にかけてソ連で製造された定番レンズらしく、かのご高名なカールツァイス(様)のテッサーを模倣して作られたレンズという話です。テッサーを模したレンズというだけあって、実際に撮影してみると描写は端正な印象を受けますが、撮れた写真は地味な描写になってしまうトコロが不思議です。
また、このレンズの面白い所が絞りリングがレンズの前玉より前にあって、

インダスターの描写①しかも無段階で廻すタイプのリングなので動画撮影の際には重宝しそうですが、構図を決めてから絞りを調整しようとリングを廻すと一緒にピントリングまで廻してしまう危険のある、ちょっと面倒臭い機構になってます。
しかし驚くべきはその小ささと軽さで、国内オークションサイトで落札し
受け取った小包のあまりの“軽さ”に「商品を入れ忘れてないか…?」というくだらない心配をしてしまった程でした。
小包の箱を開けて中から出てきたインダスターを最初に手に取った時にはその軽さ(重量はたったの67g!)と、何よりも私の手の中にスッポリ隠れてしまう小ささに驚きました。まさに模範的“パンケーキ・レンズ”だと思います。

インダスターの描写②このレンズ、私の愛機PanasonicGH2では焦点距離が100mmになってしまいますが、このレンズを様々な場所で使用してみて、使いにくいと感じた事はほとんどありませんでした。むしろ個人的には100mmくらいが使い易い画角なのだと思いますし、“レンズ歪み”を感じさせない丁度良い画角だと思います…まあ、本音を云えば、レンズ性能を四隅ギリギリまで使いたいですが…
描写に関しては先にも書きましたが、ツァイス(様)のテッサーを模したというだけあって端正な描写ながら、なぜか明るい陽が射す場面でも撮れた写真が不思議と“地味”な印象になってしまうのです…
当たり前と云えば当たり前ですが、合焦点の描写もツァイス(様)のような“キレ”のあるシャープな描写では無く、どこか“抜けた”印象を受けます。それでいて絞り開放時にも合焦点はそれなりにシッカリ描写しているのがまた不思議な印象を与えてしまいます。
開放域で撮影すると背景にいわゆる“丸ボケ”(作例②)が出ますが、これもまた「美しい!」とは言い難いシロモノで、やはりどこか全体的に“地味”な印象を与えてしまいます。私の腕の問題もあるのかもしれませんが、私の中では間違いなく「クセ玉」として

インダスターの描写③認定されました。
(私の中で)クセ玉の認定をされてしまったとは云え、様々な場所や光で撮り比べていると予想していたよりも暗所(作例③)にも強く、シャドウが潰れ過ぎる事もなく描いていてるのは立派だと思います。むしろハイキーな光に弱いのか、暗所の中の光(作例①)では白飛びしやすく、色の“滲み”が出る傾向にあるようです…が、かつて私が(勝手に)抱いていたソ連製レンズのイメージからするとこれらの特徴は“破綻”の内には入らないと云えますし、開放でF3.5という決して明るいレンズとは云えない設計も(テッサーの模倣とは云え)無難で端正な描写を生み出していると思います…
…ただ描写が地味なだけで…
個人的には同じソ連製レンズのヘリオス-44-2と共に“長く”付き合っていけるレンズだと思います…




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