ルネア-Fresco Art-

光の写真家 今村久仁生 常設展

以前にもブログで取り上げた事がある、大一写真工業が産み出した新しい技術ルネア
この山口で生まれたプリント技術を使用した作品を展示する常設展が新たにオープンしたと聞いて
ギャラリーダイイチ(大一写真工業1Fフロア)を訪ねました。

今村久仁生 常設展①そもそも“ルネア”とは何かと尋ねられれば、一言で言ってしまえば「漆喰版画」と答える事が出来ると思います。

16世紀のヨーロッパを席巻したルネサンス芸術、その代表的な絵画技法であるフレスコ画の技術から学んで大一写真工業が独自に開発、漆喰を加工した特殊紙にデジタルデータをプリントをする事で、他では決して得られない独自の立体感と柔らかな風合いを会得した稀有なプリントだと云えます。

以前にギャラリーダイイチを訪ねて取材した時はイラストが中心の展示でしたが、
今回は広島県在住の光の写真家・今村久仁生さんの写真作品が会場を飾り、
さながら“光の饗宴”といった美しい光がギャラリーを包んでいて、会場に入った途端に癒されるような不思議な気持ちになりました。

今村久仁生さんは大阪で生まれ育ち、写真愛好家だった父の影響で幼い頃からカメラで遊ぶ子供だったそうです。中学に上がる頃には一眼レフを持ち、日本中を旅しながら撮影するほど写真というメディアに熱中していきました。

今村久仁生 常設展②そんな今村さんとルネアの出会いは偶然だそうで、
長い写真のキャリアの中で光沢感のあるプリントを好んでいた今村さんでしたが、ある時から光沢感のあるプリントは“飽き”が来てしまうと感じるようになったそうです。
それ以来“光沢”とは反対の“マット”な質感のプリントにこだわってきた今村さんが紹介されて試してみたプリントがルネアだったのです。
今村さん曰く、「コレが“マット”の極め付けだと感じました」と語っていらっしゃいます。
そんな今村さんご自身が大変に気に入ったルネアでプリントされた作品を、3月にギャラリーダイイチで写真展という形式で展示したところ大変に好評だったので、今回の常設展示に至ったそうです。
また今村さんのご自身のキャリアの中でも初となるニューヨークでの個展が決定し、出品する作品全てルネアでプリントする事にしたそうです。
「フレスコ画を見慣れているアメリカの人たちが、ルネアでプリントした写真をどんな風に見てくれるか、今から楽しみです」と、楽しそうに語ってくれました。
東京日本も越えてニューヨークで華々しくデビューを飾るルネアという、山口で生まれた技術がこれからどんな風に広がっていくかが楽しみです…

  • 今村久仁生 常設展③
  • 今村久仁生 常設展④
  • 今村久仁生 常設展⑤

2015年4月10日よりオープン 時間:9:00〜18:30(土曜17:30) 日・祝日は休館
会場:ギャラリーダイイチ(山口県山口市湯田温泉6丁目8-57) Tel:083-923-3010


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