Artの在る風景 #8

#8. 大山求 モビール展「風をあつめて」

今回ご紹介する展覧会は山口県周南市にある暮らしの雑貨maniさんで開催中のとても珍しいモビール展、鉄の作家・大山求さんの「風をあつめて」をご紹介します。

大山求 モビール展①私が会場のmaniさんで取材させていただくのは今回が2回目で、このブログシリーズの第3回・田村覚志さんの線描画展以来でした。個人的には時折訪れていましたが、こうして取材させていただくのは2回目になります。
そして作家である大山求さんにお会いするのも実は2回目で、このブログシリーズの第6回・山陽路の男たち3人展に参加された3人の作家さんの1人としてインタビューさせていただいてました。その時からを表現の素材として扱う珍しい作家さんだと感じていて、個展の際には是非取材させていただきたいと考えていたので、今回ようやく念願が叶いました。
勝手知ったる(?)maniさんでの展覧会ですが、当然の事ながら展示する作品によって空間の雰囲気は変わるモノで、大山さん曰く「このギャラリースペースを初めて見た時から、この空間にはモビールが合うと思ってました」と語っていらっしゃるように、古くレトロモダンなビルの一室が見事に“大山色”に染め上げられたと感じました。
私が以前から大山さんの作品から感じていたフィーリングは、“静”でした。今回のモビール展示によって、大山さんの“主張しない”、それでいて“存在感のある”

大山求 モビール展②“静かな”オブジェクトたちが空間を舞う姿が、文字通り“風をあつめて”いるかのように儚げに揺れている空間には、静謐という言葉がしっくりくるのではないかと感じました。会場には椅子が数脚用意され、観客はこの白い空間に揺れるモビールたちを心穏やかに眺めることが出来るそうです。
東京に生まれ育ち、キャリアのスタートはイラスレーターだったという大山さん、ある時クライアントから2次元のイラストを鉄を使って立体化して欲しいと依頼され取り組んだのが鉄を扱うようになったきっかけだそうです。以来という素材と向き合いながら光市にあるアトリエで日夜励んでいらっしゃいます。
そんな謎の多い(?)大山さんに関してもっと詳しく知りたい方は、コチラをご覧ください。このリンク先の動画は「Side B」というドキュメンタリー番組で、私のインタビュー動画より20倍詳しく大山さんを追っています。
大山さんが扱う鉄の作品には大きく分類して2種類の加工が施されていて、1つは黒染め(黒錆)といって、金属の表面に黒色の酸化皮膜を生じさせる技法とホーロー(琺瑯)と呼ばれる金属の表面に無機ガラス質の釉薬を高温で焼き付ける技術で、特に鍋ややかんに良く使われるホーローを個人で扱う為に、表面に塗る釉薬の入手から実際の加工に至るまで長年に渡って試行錯誤されたそうです。
そんな試行錯誤の跡を感じさせない、“静けさ”“さり気なさ”こそ、大山さんの鉄作品の魅力なのかもしれません…
お近くにお越しの際には、是非この“静謐”を体感してみてはいかがでしょうか…

  • 大山求 モビール展③
  • 大山求 モビール展④
  • 大山求 モビール展⑤
  • 大山求 モビール展⑥
  • 大山求 モビール展⑦
  • 大山求 モビール展⑧

開催期間:2015年6月27日(土)〜2015年7月5日(日) 13:00〜20:00 ※7/5(日)は18:00まで
会場:暮らしの雑貨mani(山口県周南市桜馬場通り1-20) Tel:0834-33-8750


関連記事

Categories

Instagram